環境整備を実施する際のチェックポイントを紹介します。それぞれ細かい作業になりますが、十分に配慮して環境整備を実施することが大切です。
まずは、ベッド周りです。環境整備の中でも特に重要なポイントなので、注意して取り組まなければなりません。
室内の温度が適切でないと、患者に余計なストレスを与えてしまいます。適切な温度は夏と冬で異なり、一般的に夏は25~27℃、冬は20~22℃に設定します。しかし、これはあくまで目安です。患者の年齢や状態によって適切な温度は異なるため、事前に十分なコミュニケーションを取った上で調節しましょう。
患者にとっては、ちょっとした音でも騒音に感じることがあります。騒音と感じる音のレベルには個人差がありますが、一般的に日中は50デシベル以下、夜間は40デシベル以下が望ましいとされています。基準値を超えない音であっても、突然聞きなれない音が連続するとストレスになるので、騒音対策だけでなく日常的な医療器具の取り扱いや足音などにも注意しましょう。
照明や日光による室内の明るさも重要です。明るすぎても暗すぎてもいけません。日中は150~200ルクスの明度が基準になります。また、カーテンを開けて患者に日光を浴びてもらうなどの工夫も必要です。日光を浴びることでセロトニンが分泌し、ストレスが軽減されます。しかし、西日が強い時間帯にカーテンを開けるとストレスになってしまうので、適切なタイミングを見計らって行いましょう。
病院には食事や排せつ物、薬品などのにおいが漂っています。患者がにおいに対してストレスを感じないよう、定期的に換気を行いましょう。消臭剤や脱臭装置の活用もおすすめです。常に病院で働いている看護師は、これらのにおいに慣れてしまい、不快に感じないケースも少なくありません。しかし、患者にとっては大きなストレスになるので、衛生管理に対する不安を招かないという意味でも、におい対策を徹底しましょう。
複数の患者が入院している部屋では、プライバシーの確保が十分ではないことにストレスを感じてしまう患者もいます。とはいえ、プライバシーに対する意識はそれぞれで異なります。そのため、コミュニケーションを取りながら患者の不安や欲求を汲み取り、可能な限り対応することが大切です。
スタッフが安全かつスムーズに業務を行えるよう、備品の整理整頓を行いましょう。ベッド周りには患者の私物が置かれていることもあるので、それを動かす際は事前に声をかけてください。また、患者の手が届く場所にナースコールを設置し、患者に対してはナースコール時の転落に注意してもらうように説明しましょう。
その他、床が濡れていないか、私物が放置されていないか、履物の位置などの確認を怠らないようにしてください。洗面所やトイレの環境整備も必須です。感染予防の観点からも、こまめに清掃・消毒をしましょう。
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続きはこちら感染予防に関する専門的な知識や技術を学びたい看護師は、「感染管理認定看護師」の取得を目指しましょう。近年特に需要が伸びている分野なので、この資格があれば重要なポジションに就くことができます。
続きはこちら新型コロナウイルスの影響により、感染予防の重要性が高まりました。病院は特に感染拡大のリスクが高い環境なので、徹底的に取り組む必要があります。どういった取り組みが求められるのか、具体的に見ていきましょう。
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