重要な指標となる看護計画

重要な指標となる看護計画

環境整備を実施する際の重要な指針となるのが看護計画です。スムーズに実施できるよう、環境整備に関する一般的な看護計画について学びましょう。

看護目標

環境整備を実施する際に意識すべきなのが、患者が「安心」「安楽」「安全」に過ごせる空間を提供するために必要なことです。加えて、患者ごとに異なる状態に応じて適切な環境整備を実施するためには「コミュニケーション」が欠かせません。まずは、この4項目を軸にして看護目標を立てましょう。

観察項目

環境整備における観察項目は多岐に渡ります。大まかに分類すると、「環境調節」「清掃管理」「事故防止」「整理整頓」「医療機器・物品管理」「プライバシー管理」の6つが重要な要素となります。
「環境調整」では、室内の湿度、温度、音、においを管理します。看護師が実際に感じ取った上で、調整を行いましょう。看護師によっても感覚が異なる部分ですが、何よりも患者への配慮を忘れてはいけません。
ベッド周りの「清掃管理」や「整理整頓」は、患者の精神的な安定につながる項目です。これが上手くいっていないと、大きなストレスを与えてしまいます。
「事故防止」や「医療機器・物品管理」については、安全性の確保・観察が重要になります。患者の命を守るためにも重要な項目なので、十分に注意して取り組みましょう。
つい疎かになりがちなのが「プライバシー管理」です。着替えや排せつなど、患者にとってデリケートな行為が発生する際は十分に注意しなければなりません。尿器やポータブルトイレは周りに見えないように設置し、においにも配慮します。同室の患者同士で人間関係が良好に保たれているかなどの確認も必須です。

まとめ

上述で説明した項目はあくまでも一部で、状況に応じてさらに分類を細かくする必要があります。環境整備を実施するための手順書を作成する上で参考になる部分なので、必ず事前に確認しておきましょう。看護師にとって、環境整備は基本の看護ケアです。環境整備の質が看護の質そのものに影響します。毎日行う業務だからといって、手を抜いてはいけません。
看護師1人ひとりが高い意識を持って細かい部分まで配慮しながら環境整備を実施することで、患者は安心して療養生活を送れます。そのためには、看護計画の段階で環境整備に関する項目をきちんと確認し、徹底して取り組む必要があります。特に経験の浅い看護師は、環境整備への取り組みが今後の仕事の質を左右することを覚えておきましょう。

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